コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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2009年全国政策討論集会に参加して

[加藤善正]
 1月15・16日、09年全国生協討論集会が開かれので参加しました。アメリカの金融危機がもたらした「世界連鎖恐慌」(私はこう呼ぶべきと考える)により、これまでのパラダイムが崩壊した「激動期」における日本の生協運動の「総路線」が問われる重要な集会にしなければ、という意識で参加しました。しかし、会長挨拶・矢野専務の基調報告も、旧態然とした内容であり、組合員のくらしや地域社会・国内外など、外部環境の激変に対する真正面からの検討・要因分析・これまでの路線の総括もなく、極めて「内向き」な集会に終わりました。
 08年度の全国生協の経営見通しは、あらゆる業績が予算を割り込み供給実績は個配も初めて前年実績を下回り、赤字生協がかつてなく多くでる見通しが述べられました。こうした状況でもあり、文書による09年度方針ができないといい、パワーポインターによる箇条書きでの基調報告に止まりました。
 唯一の収穫は「地方行政から見た生協の社会的役割」のテーマでの、前三重県知事「北川正恭氏」の記念講演でした。彼は自らの知事時代の経験を通して、「主権在民・民主主義」の発想とは何か、わが国の中央集権・官僚主権の政治・行政を具体的に批判しながら、生協も「餃子事件」を反省する中で、「組合員主権・組合員の生協」の原点に立ち返ることの必要性を強調しました。さらに、ICAの協同組合の「定義・価値・原則」にたちかえり、今こそ「原点復帰」が求めれれるのではないか、と、こうした文書・規定を読み上げながら力説しました。さらに、早稲田大学の教授として、「建学の精神」を自分自身の「鏡」として重視していることも上げ、生協も創立の原点・精神や先達の実践から学ぶ大切さを諭しました。

すでにご存知の方も多いと思いますが、私はここ10年来、日生協の総路線に反対し、1995年のICA声明に忠実な「生協運動」の再構築を主張し、岩手県における生協運動は自らも実践した70~80年代の「日本型生協運動」にこだわって推進してきました。特に96年からの「全国生協第七次中期計画(初めての5カ年計画)」による「SSM店舗のチェーン化と日生協の卸事業体への特化計画」、「二十一世紀ビジョン」における「グローバリゼーション礼賛と“運動”という言葉を使わず“活動”にする」という路線転換をスタートさせる中で、「95年のICA声明」は軽視・無視されることになりました。 この七次中計は大生協の経営危機を生み、途中で雲散霧消しましたが、その総括は今もってされないまま、緊急避難的措置としての「第8次中期計画」が決まり、「経営構造改革・リストラを含む人件費削減とコスト削減のための事業連帯」路線が前面に打ち立てられ、その流れが今日まで続いています。

ベルリンの壁が崩れソ連が崩壊し、アメリカの「新自由主義」がグローバルスタンダードとしてもてはやされ、唯一の経済的・軍事的覇権国家として、アメリカの市場競争原理・規制緩和・自由化・カジノ資本主義が世界を覆いつくしました。わが国はこうしたアメリカと財界の主張・要求する国づくりのための「構造改革」が進み、小泉・竹中政治による「競争原理」があらゆるところへ導入され、「貧困と格差」が一挙に進みました。この流れ(資本の論理)は本来、これに抵抗し批判的であるべき生協の建つ位置(人間の論理)にも大きな影響を与えました。政府や中央官庁(官僚)への批判は「自粛」され、組合員や地域社会、経済的・社会的弱者の切実な要求を実現する「運動」は姿を消し、「事業体を通じて」という「定義」(岩手の生協はこの定義を使っていない=事業体を共同で所有し・・・)をいつも口実にして、事業・経営偏重路線を当然のことして強行して来ました。今日、このアメリカ主導の「新自由主義・金融資本主義(カジノ資本主義)」がいかなるものであったか、それがすべての人々や国々に与えた影響と被害・打撃が明らかになり、その「構造的総括」が欧米はじめ世界的な組織・団体・人々のとこれでされ始めており、「自己批判」を深める中で、」新しい「視座・立脚点・方針」は始まっております。

この点で、私たち庶民、とりわけ金融商品や金融界に縁のない人々は、その本質への理解が不十分であり、怒りも観念的であります。この点では、堀紘一氏(私はペガサスセミナーの外部講師としての堀氏の講演を3度ほど聴いたことがある)の「世界連鎖恐慌の犯人」―アメリカ発「金融資本主義」の罪と罰(PHP刊¥999円、09・1・7発行)を読むと、彼の怒りも解るし、我々のような「貯蓄から投資へ」に乗れなかった庶民も腹が立ちます。また、船井幸雄氏(船井セミナーにも3回ほど出たが)の近著「2009年資本主義 大崩壊!」(ダイヤモンド社¥1500、08/12/11発行)も彼らしい分析で、共感できるところがある。

日生協は農水省の「新しい農政」(またまたの企てであり、この官邸主導の動きに自民党農政議員からは早くもクレームが出ているが)へのパブコメへ意見を出したことが報告され、3年前の「日本農業への提言」に沿って、新しい農業・食料に対する委員会を作り政策をまとめることを方針にしていますが、この「提言」で支持した「新農政」は農民から否定され、民主党政権では否定されることになります。餃子事件での組合員の怒り、日本農業への支援を軽視する日生協路線への批判を真正面から受け止めず、「提言」のような誤りを繰り返させてはなりません。

とりあえず、政策討論集会の感想を記しましたが、皆さんの提起されている「思想的危機」について、私も長年の主張をこれからも発言してまいりますのでよろしくご批判ください。

 

 

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