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生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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復興支援いわて生協地産地消フェスタ

「寄稿」

[西村一郎]

復興支援いわて生協地産地消フェスタ

地産地消フェスタin牧野(まきの)林(ばやし)
 「地元の商品をみんなで利用し、岩手を私たちの力で元気にしましょう。第3回復興支援いわて生協地産地消フェスタin牧野林を開催します」
 2012年5月19日の午前10時前である。いわて生協ベルフ牧野林店の広い駐車場で、2日間のフェスタがスタートした。
案内のチラシには、いわて生協の飯塚明彦理事長から「地元の商品を利用し、岩手を復興させてまいりましょう」と題して、次の文が入っている。
「沿岸の漁業・水産加工業をはじめとして、地域生産者のみなさんを応援し、岩手の復興につなげる企画として、今年もベルフ牧野林を会場に『復興支援・地産地消フェスタ』を開催いたします。
昨年は2日間で2万1千人のご来場があり、『沿岸はじめ岩手のものを利用して復興支援を』という気持ちをひとつにすることができました。今年も県内各地の生産者・メーカーさんに多数ご出店いただくほか、たくさんのイベントも用意しております。ぜひ多くのみなさまのご来場・ご利用をお願い申し上げます」

店舗を背に高さ1mの舞台を組み、周りに生鮮産直コーナー、地元銘店ゾーン、被災地出店ゾーン、環境コーナー、住まいと暮らしの相談コーナー、屋台村飲食ゾーンなどのテントがいくつも並び、飲食ができるように椅子やテーブルも配置されていた。
天気も良く、子ども連れを含めて多くの方が来場していた。舞台を取り巻く紅白の幕の前では、いわて生協のPBであるiCOOP商品の県産小麦とお米のロールパン5個入りの袋が、10時から先着200名に手渡された。
そのプレゼントが終わると、舞台では近くの保育園の園児16名と職員による川前太鼓の演奏があり、豪快な響きが会場中に流れ、フェスタの雰囲気が一気に盛り上がった。
一部は店内での出店を含め、製造委託メーカー6社、地元銘店コーナーには28、生鮮直売コーナー5、組合員活動・環境・他9、宮古など沿岸の被災地からの出店30、飲食6の合計84団体がブースを出していた。それぞれが色とりどりの商品やポスターや幟(のぼり)などを掲げ、すっかりお祭り気分になっていた。 
 なおこのイベントは、岩手県(盛岡広域振興局・県北広域振興局・沿岸広域振興局)が共催し、盛岡市・滝沢村・宮古市が後援している。
 
大槌町で被災した赤(あか)武(ぶ)酒造株式会社
大槌町で被災して全てをなくしたが、盛岡市に場所を移して復興に向かって取り組んでいる赤武酒造も出店していた。試飲や販売をしているテントの前のテーブルで、赤武酒造代表の古舘秀峰さん(47歳)から話を聞いた。
 「大槌にある豊富な水は、灘の硬水と違って軟水で、柔らかいお酒を作るのに適していますので、明治29年創業の我が社では、ずっと大槌の水を使って仕込んできました。近くの釜石と遠野にも酒蔵はかつてあって協力していた時期もありますが、今はなくなって大槌町では我が社だけになり、純米酒の製造を4割から6割に増やし、また紙パックのCOOP『虹の宴』も作っていました」
 醸造用アルコールを添加せず、お米を活かした純米酒の構成比を6割まで高めた姿勢に、赤武酒造のこだわりを伺うことができる。  
 「清酒浜娘は、大槌町の地元社員と私の家族で心を込めて醸して(かも)いたお酒で、昼は社員が仕込み、夜は妻と二人の娘に手伝ってもらいました。 昨年の3月11日には、酒蔵や住まいや見慣れた大槌町の町並み、そして家族の笑顔の全てを失ったものです。
 これからどうするか悩んで廃業も考え、職安にも行きました。タンカーに乗ることや建築士になることも考えましたが、収入を得るためには数年かかるので諦めました。失望や恐怖や不安で眠れない夜が続きましたが、そんな私に勇気をくれたのが仲間やお客様でした」
 そうした一人が、いわて生協理事長の飯塚さんであった。
 「食べ物はありますか?」
 そう言ってすぐに古舘さんの家族を見舞ってくれた。さらには「酒造を止めるのも大変。同じ大変で再開するのであれば、生協として全面的に応援しますから」と励ましてくれた。また夫婦で息抜きをするようにと、劇の鑑賞券を飯塚さんからプレゼントしてもらい、奥さんと楽しむことのできたことも古舘さんは深く感謝していた。
 5月の連休明けには再出発を決意したが、全てを破壊された大槌町ではどうしても無理であった。ベンチャー企業向け工場を盛岡市から無償で貸与してもらい、再出発することにした。中古の機器を各地から取り寄せ、8月3日には免許を取り、まずは果実味あふれるお酒をコンセプトにし、調合して商品化できるリカースイーツ類を手がけ8月10日には発売した。どれも500mℓの細い円柱の洒落たビンに入っているので、女性でも手にしやすい。
 濃い紫色の「いわて山ぶどう」は、 岩手県産の山ぶどうを100%使用し、甘くて心地良い酸味のバランスが絶妙なお酒に仕上げ、山ぶどうの香りと爽(さわ)やかな口あたりに特徴がある。他には復興を願って遠野の完熟りんごだけを使い、大槌町と遠野市の絆を象徴する商品もあれば、三陸北部の牧場で育った牛の生乳を使用した濃厚なヨーグルトリキュールや、濃いオレンジ色のみかんもある。試飲すると口の中に、甘い果汁の香りが広がった。
 古舘さんの話は続く。
 「次はぜひ日本酒作りを再開したいと、いくつかの酒藏を訪ねましたが、どこも貸してくれません。5社目に出会ったのが桜顔酒造さんで、親身に相談に乗ってくれました。ただ向こうもお酒を作っているので、工場の全部を貸してもらうことはできません。お米を蒸してからタンクで仕込むまでの1工程だけを貸してもらい、私たち社員4人で仕事をして我が社のお酒を作ることにしました。
 こうして昨年11月末にお酒を搾ることができ、念願の純米酒浜娘を再びお客様に味わってもらうことができるようになったのです」
 台車がなくて困っていると、いわて生協から20台も届いて大助かりであった。また商品ができてからは、生協の店舗や共同購入で販売してくれたので、復興へのスピードも早くなった。
 「復活」と赤い字の入った純米酒浜娘のラベルには、「『ガッツラうまい酒』復活しました」とある。私も1本購入し、夜にビジネスホテルで一人口にした。純米酒なので米の甘さを予想していたが、吟醸酒に近い上品な淡麗さに驚いた。ゆっくりと何杯も浜娘を味わった。
 津波が襲ってきたとき後ろには誰もいなく、かろうじて助かった古舘さんは、震災後を「おまけの人生」と話していた。一旦なくした命と考えれば、どんな困難にも立ち向かう勇気が出て、怖いもの知らずである。いつかは大槌町に戻って美味しいお酒を造りたいという夢に向かって、これからも確実に進むことだろう。

再開した真崎(まさき)わかめ
 2年ぶりに再開した真崎わかめのコーナもあり、懐かしそうに購入していく人が何人もいた。特に20日の昼は、いわて生協のコープ委員20名ほどが参加し、わかめご飯、わかめサラダ、わかめチヂミなどを作って試食をすすめていた。COOP商品であるホットケーキの粉に、水と刻んだわかめを入れて混ぜ、ホットプレートで焼くだけで美味しく食べることができる。こうした新しい食べ方で商品の利用を拡大することは、組合員のいる生協の強さでもある。
 また舞台では、真崎わかめ生産者の山本泰規(たいき)さんの挨拶もあり、苦労して再開するにあたり、生協の皆さんの応援がどれだけ励みになったかについて、日焼けした顔で心を込めて話していた。
 
舞台のイベント
 舞台では2日間、ほぼいつもイベントがあった。さんさ踊りなどいくつもの郷土芸能があり、子どもから年配者が演じていた。中学生や高校生による演奏や合唱もあり、小さな子ども向けには、キャラクター着ぐるみと遊ぼう!じゃんけん大会や、ピエロのナナちゃんとジャグリングのヨッシーくんの大道芸パフォーマンスもあった。 
 振袖姿で登場した小田代(お だ しろ)直子さんのミニライブでは、復興ソング「明日への虹」を会場の皆と一緒に歌った。
 2日間のフィナーレは、まず子ども向けに菓子まきをして次に大人向けの餅まきをし、両日で2万人が参加したフェスタを無事に終えた。

*写真:復興支援いわて生協 地産地消コープフェスタin牧野林
復興支援いわて生協 地産地消コープフェスタin牧野林


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まとめtyaiました【復興支援いわて生協地産地消フェスタ】

「寄稿」[西村一郎] 復興支援いわて生協地産地消フェスタ地産地消フェスタin牧野(まきの)林(ばやし) 「地元の商品をみんなで利用し、岩手を私たちの力で元気にしましょう。第3回

まとめwoネタ速neo 2012年07月10日(Tue) 12:54


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