コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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つながり温もり求め ーパルシステムの復興支援ー 

「寄稿」

[西村一郎]

パルシステムの理念
 組合員のくらしのパートナーとなり、循環型社会づくりに貢献し、人と人との協同の広がりをめざすパルシステムグループ(パルシステム連合会と各会員生協・子会社)は、1都9県(東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県/茨城県/栃木県/山梨県/群馬県/福島県/静岡県)の11会員で、2011年3月31日の会員の組合員数は130.3万人で、総供給高は1,903億円となっている。
「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を理念とし、生協の原点である「人と人とのたすけあい」を21世紀型システムとして進化させ、独自の個人対応型くらし課題解決事業:パルシステムを創造し、安全で安心な商品を玄関先まで届ける商品の供給を中心に、健康、環境、住宅、保険など、組合員一人ひとりの「くらし課題解決」に貢献している。
この理念に沿い、今回の震災の救援と復興支援の基本的な考えは以下としている。

①パルシステムグループの理念のもとに、未曾有の大震災に対する救援、復旧及び復興支援の活動を「協同による新たな社会創り」として位置付け、その具体化の過程としてパルシステム事業に組み込んだ実践に取り組みます。
②甚大な被害と人々の暮らしの破壊の状況を深く認識しつつ、被災地とそうでない地域の分断と格差を埋めるべく、協同の力をより広範に組織して復旧、復興支援の活動に取り組みます。 
 なおパルシステムとは、英語のpal(友達、仲間)とsystem(制度、体系)を組み合わせた造語で、個人の参加が大きな協同を創り出すことを意味している。
 こうしたパルシステムの復興支援で、代表的なものを並べてみた。

東北復興支援企画
 パルシステムでは、被災した生産者やメーカーに対し、商品の利用を通じて継続的に支援するため、2011年7月から2012年3月末の間で「"食べる"で支え合う!」を実施してきた。   
 また生活支援だけでなく生活環境支援も視野に入れ、東日本大震災および東京電力福島第1原子力発電所の事故で、被害を受けた地域の復興を支援するため、当初から炊き出しや震災復興基金の創設と活用などさまざまな支援をしている。
 2012年度は、再開が遅れたメーカー中心に商品を再選定し、商品の利用点数に応じてパルシステムから支援金を贈る企画を継続し、2012年9月までは継続的な支援をする。
車の寄贈
 パルシステムからの車提供は、年賀寄付金を活用した15台の他に、委託物流企業などと協力して独自に宮城と福島へ寄贈した6台と合わせ、実に21台(軽自動車17台、2tトラック4台)にもなっている。
 その一部は、郵便事業会社の他に東京災害ボランティアネットワーク、南三陸町と登米市の社会福祉協議会の協力で、宮城県登米市の仮設住宅4カ所へ軽自動車合計7台を寄贈した。この車は自治会が管理し、買い物や通院や通学に活用している。仮設住宅の自治会長は、「車が流され再購入を諦めていた人や、購入しても事故を心配していた人が多くいます。いただいた車を、気軽に使えるよう運用します」と話していた。
 津波により壊滅状態になった南三陸町で、2012年1月に35店が入る仮設商店街が建設された。街では「まずはにぎわいを取り戻そう」と、2011年4月から復興のシンボルとなる福興市を毎月開催し、ここへの車両8台の提供は、南三陸志津川福興名店街運営組合が中心となり、パルシステムの協力で実現した。
 なお年賀寄付金とは、寄付金付き年賀葉書や切手で得た収入で、郵便事業株式会社が預かり、非常災害救助などを対象に総務大臣の認可を経て配分している。
 
生活支援から生活環境支援へ
 当初からパルシステムは、炊き出しや震災復興基金の創設などを展開し、仮設住宅の被災者へは地域の生協やNPOなどと共に、生活や生活環境の支援に取り組んでいる。
 一つ目は独自の炊き出しである。一例はパルシステムの産直産地である大隅地区養まん漁業協同組合が、うなぎ1万2千食を提供し、 2011年5月20日には福島県いわき市で「がんばっぺ・いわき・大隅うなぎデー」を、宮城県石巻市で大隅うなぎデーを5月31日にそれぞれ実施し、被災者をうなぎで元気づけた。宮城県での炊き出しには5,400食分を使い、生産者と漁協と取引先の5名が参加し、パルシステムの炊き出し隊に協力した。
 二つ目はパルシステム東京が実施しているパル・パラソルカフェで、仮設住宅でくらす被災者が互いを知り、交流する機会を提供し、人と人とのつながりのある地域社会づくりを手伝うとともに、被災者の話に耳を傾け心に寄り添う活動で、組合員の参加を募り2011年9月から毎月1回開催してきた。
 2012年2月には、『第6回パル・パラソルカフェ』を東松島市の仮設住宅で開催し、組合員ボランティアによる被災地での傾聴活動を行なった。当日の朝早く東京駅を組合員8名、事務局の理事・職員8名が出発して11時に仮設住宅へ到着し、準備をして12時には開いた。寒い中で子ども10名を含む40名が参加し、熱々のおでんやお菓子、コーヒー、ジュースなどを楽しんだ。
 カフェの終了後に、津波で線路まで流されたJR仙石線東名駅近くのデイサービス「すみちゃんの家」を訪問し、震災後3日間は近くのビニールハウスで寝泊りした話や、食料や薬などの物資の支援が遅く苦労したことなどに耳を傾けた。
 2012年3月の「第7回パル・パラソルカフェ」は、津波被害で一部不通となっているJR仙石線の、復旧を願うイベント「みんなの夢をのせて 走れ!仙石線」の会場で開催し、最終回となる今回のカフェには組合員11名と役職員17名が協力団体として参加した。
NPOやNGOとのコラボレーション
 パルシステムグループでは、震災発生後から様々なNPOやNGOなどとも協力し、被災地への支援活動に取り組んできた。なかでも東京災害ボランティアネットワークへは、パルシステム連合会から2011年4月から被災地で使用する車両の無償貸与や、パルシステム東京より6月から11月までの期間に約50名の職員を、宮城県登米市や南三陸町でのボランティア活動へ派遣するなど緊密な連携をしてきた。
 また国内外を問わず大規模な自然災害が発生すると、支援のため組合員へ支援カンパの呼びかけをし、集めたカンパ金は被災地で支援活動に取り組んでいる団体を通じて、被災者のために役立てている。
 例えばパルシステム東京ではNGO「難民を助ける会」へ協力し、被災地に米などの支援物資を届けた。またNPO「国境なき子どもたち」(knk)と協力し、2012年1月から南相馬市の保育園に、「ほほえみプロジェクト」の寄附金を使い給食用の食材を提供している。物資調達力のある生協と、被災地で独自の支援活動を行っている団体が協力し、互いの強みを活かした支援活動を行ってきた。
 またパルシステム東京が支援し、「つながり・ぬくもりプロジェクト」が設置した太陽光パネルは、防災無線の電源や、通学路の街灯や港の灯りとして活用されている。また太陽熱給湯器を設置して風呂や炊事で活用し、被災者の光熱費削減にもなり、さらにバイオマスでの支援では、木質ペレットや瓦礫で有害物質を出さない廃材を使った薪ストーブや、移動薪ボイラー車による風呂を提供してきた。
 こうした「つながり・ぬくもりプロジェクト」が、原発に頼らない再生可能な自然エネルギーの普及にもなることから、パルシステム東京では2011年9月から11月に組合員へカンパを呼び掛け、269万円を集めて寄贈した。
2年目も継続した支援を
 パルシステム連合会の取引産地生産者と、生協役職員や組合員でつくるパルシステム生産者・消費者協議会(141団体)は、3月8日に都内で第23回通常総会を開催し、約400人が参加して2012年度方針は以下を確認した。
1 国内農業の重要性と必要性を積極的に訴え、震災復興、TPP、遺伝子組み換え食品、食料自給率、自然災害などの課題に向けて実践的に行動し、地域や農村社会の維持・発展に努めます。
2 放射能低減を含め、環境保全型農業の技術向上と農業におけるエネルギー問題について考えます。
 さらにはパルシステムが設立母体の一つとなり、一般社団法人地域再生コミュニティビジネス推進協会を設立し、被災地の地域再生を目指す事業を具体化しつつある。
 協同を大切にしたパルシステムらしい復興支援が続いている。

パルシステムによる宮城での炊き出し支援

 

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