コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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「夢アンケート」の結果を正直に報告すべきです

[大友弘巳]

<正直に事実を知らせることは、理解と納得のための「最低必要条件」です>
 前回、「生協というのは、組合員の納得でもっているんだよ。そのことを忘れてはならない」と、大先輩が口癖のように語っていたことを紹介しました。
 言うまでもなく、生協は「組合員の出資、利用、運営」三位一体の参加によって成り立っている協力共同の組織であり、事業体であり、運動体です。
 組合員一人ひとりの直接の出資や利用や運営への参加が、強まるか、弱まるかによって、生協の発展性や持続可能性に大きな影響が現れます。
 組合員一人ひとりの出資や利用や運営への参加が強まるかどうかは、生協に対する信頼に基づく支持、言い換えれば理解と納得に基づく協力の気持が高まるかどうかにかかっています。
 組合員のくらしに役立つこと、組合員の声を良く聞きその実現に努めること、参加して良かった、ためになったと実感できること、事業経営が健全に続けられていること、働く職員が生き生きとしていて組合員に親しまれていること、などなど、信頼と支持、理解と納得、そして協力を得る上では多くの要件がありますが、組合員に対して誠実で正直であることは最低限の必要条件ではないでしょうか。
 10数年前、コープネットにコープとうきょうが加入することでの話し合いを進めていた頃、コープとうきょうのトップの方々は、コープとうきょうが最も大切にしていることは「正直」ということだと胸張って語られ、まぶしく感じたことを思い出します。 

 時代は変化し、世代交代も進み、この間、生協の組合員の一人当たり出資金、利用高、運営参加の低下が著しくなっており、組合員からの信頼と支持、理解と納得が弱まっていることが根本の問題としてあることを直視して自己点検を進め、抜本的に基本を見直し、信頼と支持、理解と納得を高めていただけるように、根本から改めて行く転換が必要な時なのではないでしょうか。
 そうした認識に立つなら、いまは合併の検討どころではないと思いますが、これまでの経過もあって、あえて検討するとしても、合併を検討するに当たっては、組合員には、これから一緒に仲間になるかもしれない相手の生協の組合員のことを、相互に事前に正直に知らされて然るべきです。
 たかがアンケートの回収率というかもしれませんが、されど、そこには各生協の組合員の運営参加のレベル、実態が現れるからです。
  
<不審の種を播いてしまったからには、全容を報告すべきです>
 このブログの3月19日の記事「夢アンケートに思うこと」に、地区総代会資料に掲載された「アンケートの集計結果の報告」があまりにも恣意的で、組合員に優良誤認をもたらす恐れがあることについて触れました。
 ところが、そのすぐ後、さいたまコープでは、3月26日付けで、組合員向け広報紙「にじのひろば」が発行され、28日に宅配の配達日だった我が家にも届きました。
 そしてそこにも、アンケートの結果の報告の冒頭に、「たくさんの“夢”をありがとうございました」の見出しのもと、3生協で198万枚の広報を行ったことに続いて、「コープデリ宅配では日ごろの利用者の74%、店舗では平均1日店舗利用者数の75%の組合員の皆さんから、3生協合計で80万枚近いご意見をいただきました。」と報告されています。
 宅配でも店舗でも、75%近く(4分の3)の組合員が回答し意見を寄せたように受け止められるマジックのような表現の報告が、総代だけではなく、全組合員に届けられてしまったわけです。
 もし、19日に述べた意見を受け止めたとしても、26日に発行した「にじのひろば」の表現の手直しは間に合わなかったということかもしれませんが、結果として不審の種が大々的に播かれてしまったわけで、これから、どんな対処をするのかが注目されます。
 なお、「にじのひろば」の別のページに掲載されている(さいたまコープの)「理事会だより」では上記二つの数字が、宅配では8割、店舗は1日の来店数に相当する(ということは100%前後)と、さいたまコープでは、特に店舗では3生協平均より大幅に(25%も)高かったことが報告されており、その分、他の生協が低かったことになり、その格差が大きいことが推定されます。 

 大々的なアンケートの結果、アンケート用紙の配布すら組合員総数の72%程度しか出来ず、しかも3生協の間で配布できた比率に大幅な格差があると推定されること、組合員総数に対しての回収率は30%にも満たず、配布した枚数に対しての回収率でも40%に満たず、しかもそれぞれの回収率は、配布率以上に各生協の間で大きな格差があることが推定されることなど、まさに組織の実態に危機を感じ、問題点を検討することが必要な事態ではないでしょうか。
 3生協合計の数字で結果が報告されているのを見て違和感を覚えましたが、私は最初は、それは合併をもう決まったことのように組合員に感じさせ、何でも3生協合計で組合員に報告することで既成事実としての合併のイメージを作るためか、と感じたからでした。(それはそれで意図があったのではないかと思っています。)
 しかし、さらに良く考えてみると、3生協の間での格差の大きさを伏せておく意図が大きいのではないかと考えるようになりました。それは報告があまりにも恣意的(しいてき)と感じたからです。
 大きいことは良いことだというのなら、アンケート用紙の配布率も、回収率も、大きい生協ほど高いとか、せめて似たレベルであることを事実で示してほしいものですが、実態はまるで逆だったことが推定されます。
 店舗利用組合員からは、日ごろ利用している組合員のせいぜい10数%程度(さいたまでも20%程度)の方からしか回答が得られなかったということが事実なのではないでしょうか。
 合併を急ぐためには「不都合な真実」は公表したくないということだとすれば、それは「正直」とはいえません。それは、問題の解決よりも合併を優先する思想、合併の自己目的化と言わざるを得ません。
 「店舗では、平均1日店舗利用者の74.2%の方にご協力をいただきました」などと書いているのは、「正直」の正反対、「優良誤認」を招く表現と言わざるを得ず、陳謝して取り消すべきと思います。
 もう、既に組合員から、「おかしい」と不信の声が出されているようですから、正直に、各生協毎の、組合員総数、アンケート用紙配布枚数、同じく回収枚数、配布できた率、組合員総数対比の回収率、配布数対比の回収率など、全容を分かりやすく公表すべきです。
 さらに言えば、宅配利用組合員と店舗利用組合員との間での格差が、配布率でも、回収率でも極端に大きいわけですから、総合では宅配と店舗の組合員の構成比の違いによって、配布率、回収率への影響が大きいと考えられますので、理解を正確にするためには、宅配と店舗に区分しての内訳も明示される必要があると思います。
 こうした不審を無視してダンマリを続けていれば、不信へとつながり、今後のすべての提案が疑いの眼差しで見詰められることになることを覚悟しなければならなくなると思います。

<惜しまれること=組合員を総合的に捉えるチャンスを逃したこと>
宅配事業利用組合員と店舗事業利用組合員とでは極端な格差があると推定される中で、惜しまれることは、宅配と店舗の両方を利用している組合員への配布率や回答率はどうだったかを掴もうとされていなかったことです。
アンケート用紙の配布と回収のための費用を安上がりにすることを優先したためと考えられますが、宅配利用組合員へは手渡しで、店舗利用組合員へは郵送で、とし、用紙の形もまったく違ったため、両方を利用している一番大事な組合員をグループとして捉える発想が湧かなかったのかもしれないと推測していますが、惜しいことでした。
アンケート回答欄に、「ほとんど宅配利用」「ほとんど店舗利用」「宅配と店舗両方を利用」のいずれかにチェックして回答していただけるような欄を設けてあれば、何の費用も追加せずに、貴重なデータが得られたのではないかと思われます。
組合員を、宅配の利用者、店舗の利用者と縦割りで区分しているだけでは、両方を利用して、生協を一番多く利用しているヘビーユーザー=生協を支えているコア(核)組合員ともいうべき方々の意向をグループとして捉えることが出来ず、それがトータルして利用を高めていただけるように対応して行く上での弱点となっていることは、福井県民生協の例を学んだりして理解はしているはずですが、貴重なチャンスに、そのことに目が向かなかったことは、残念といわざるを得ません。
縦割りで利用者区分を二つにしているだけでは、どうしても組合員を単なる利用者(お客さま)として見るだけに陥りがちになるわけで、それぞれ違った地域(コミュニティ)の中に住み、出資し、利用し、運営に参加する生協の主人公としての一人ひとりの組合員を、総合的に捉えていく発想と、そのための組合員管理システムを確立することが、組合員の出資、利用、運営への参加を高め、生協を持続的に発展させていくための急務と思われますが、そうした考えはまだ足りないようです。
その点で、今回のアンケートは、結果の報告が組合員からの信頼を損ねるものであるだけでなく、アンケートの内容自身の検討が不十分で、組合員の意向を総体として深く捉えるような検討がされたのか疑問があり、合併のムード作りのためのキャンペーンとしての色彩が濃かったものと感じざるを得ません。
アンケート用紙と一緒に配られた資料では、3生協を合計して「日本で最大規模の生協になることの自覚を持ち」と書かれていますが、規模の大きさはそれだけで持続可能性を高めるものではなく、中身が強まる、すなわち、組合員一人ひとりの出資、利用、運営への参加が高まることが伴わなければ、かえって持続可能性を低めることに陥ることが懸念されますが、そういう見詰め方があまりにも足りないように感じています。

<検討するとしても、生協法に基づく「合併」として「正直」に>
 さいたまコープの地区総代会資料では、「今後のすすめ方について」で、5月の地区総代会と6月通常総代会で、「『新しい生協づくり(組織合同)』の方向性について議案として提案し、総代の皆さんの審議と承認を求めます。」としています。
 そして、「通常総代後に『組織合同準備会』を設置し、必要な準備を進め、広く組合員に具体的な内容をお知らせします。組織合同について議決をいただく臨時総代会を11月に開催することを提案する予定です。」としています。
合併の具体的な条件を取り決める「合併契約書」の案(初めてここで生協法に基づく「合併」という言葉が出てきました)、名称や役員の定数、総代の定数、その他必要な定款の変更、などの検討に入ることになりました。
原案の検討は内々に進んでいるのかもしれませんが、こうした内容は6月の通常総代会の後に、組織合同検討委員会で検討され、各生協の理事会で検討され、総代に説明されるのは9月から10月になるとされ、それでいて11月の臨時総代会を開催して「決議をいただきます」とされています。
一般組合員に対しては、「広く組合員に具体的な内容をお知らせします」とされているだけで、賛否を問うようなことはまったく考えていないと受け止められます。
あのアンケートには30%足らずの組合員しか回答しておらず、しかも回答した組合員は生協への要望意見を出しただけで、合併に賛成したとまではほとんどが思っていないはずですから、現時点では、組合員の圧倒的多数の方々はまだ良く知らされていず、関心も持てていないし、ましてや合併を望んでいるわけではない中で、具体化の検討は進んでいく状況となりました。
随分無理な、組合員の立場で見れば僭越なことをするものだと感じます。

とはいえ、上記のような内容が先日の地区総代会で了承されたわけで、これから検討が始まるという現実のもとで、最低限願うことは、生協法に基づく合併として厳密に検討を進めること、合併契約の内容等でさいたまコープの組合員一人ひとりにとってどのようなメリットやデメリットがあるのか、どのような変化が起こるのか、など、正直に分かりやすく明示し、それに対する組合員からの意見を聞き、大方の組合員からの信頼と支持、理解と納得を得たといえるところまで、誠実に取り組んでほしいということです。
大方の組合員からの理解と納得が不十分な状況のもとで、総代会で無理に総代に承認を迫るようなことは絶対にしてはならないと思います。

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