コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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「“夢”アンケート」に思うこと    

[大友弘巳]

<前代未聞の79万人からの回答、しかし、>
 昨年11月、ちば・さいたま・とうきょうの3生協それぞれの地区総代会に、組織合同協議会からの検討報告(案)「新しい生協をめざして 総代のみなさんへ」が報告されてから2ヶ月経って、1月中旬から下旬にかけて、3生協で一斉に「“夢”アンケート」が全組合員274万人(さいたまコープでは約85万人)を対象に実施されました。
 生協法の改正によって、合併は総代会でも決められるようになったとはいえ、後日、組合員の5分の1以上からの請求があれば総会を開催しなければならないということも定められており、合併は、総代会の前に大方の組合員から理解と支持を得た上で、総代会で議決することが前提となっていると考える必要があります。
 上記の「検討報告(案)」の中では、「多くの組合員よりご意見をいただくため、本書のダイジェストを組合員一人ひとりに広報し、幅広くご意見をいただき、ともに創り上げていきます」とされていましたので、それは大変前向きだと受け止め、どのように具体化されるのかと、注目して見守ってきました。

 そうした中、すべての組合員にお知らせし、意見を聞く一つの方法として取り組まれた「“夢”アンケート」は、宅配事業を利用している組合員の場合は、広報紙「にじのひろば」の特別号(4ページ)とセットでA4版1ページのアンケート用紙が配達の際に組合員へ届けられ、店舗事業を利用している組合員の場合は、同じ内容がハガキ大の圧着式の折りたたみ文書(アンケート用紙もハガキ大の1ページ)のかたちで郵送されました。

 3生協で一斉に、基本的にはすべての組合員を対象として、膨大なエネルギーとコストを費やして取り組まれた貴重なアンケートですから、その結果も、すべての組合員に分かりやすく、明瞭に報告されるべきと思いますが、残念ながらいろいろ疑問が湧く報告となっています。
 地区総代会資料の付属資料として配られた「新しい生協のありたい姿検討小委員会」の報告資料によると、3生協合計で、「198万枚の広報」がされたとありますので、それが配布された枚数とみなされ、回収数は2月17日現在で78万9千枚と報告されています。
 その後も少しは増えているでしょうから、約79万人の組合員が回答して下さったわけで、生協が実施したアンケートとしては将に前代未聞の回答数と思われ、正直言って良く頑張って回収したと思っています。
 ささやかながら回答者には景品を差し上げることまでしたことも、力になったのかも知れませんが、それにしてもすごいことだと思います。
 しかし、3生協の組合員合計274万人と公表しているうち、なぜ198万人(72%)にしかアンケート用紙をお届けできていないのかについては何の説明もなく、その差は連絡が付かない組合員なのか、と疑問が湧きますし、76万人という差数の大きさに驚きます。
 組合員総数と比較すると、回答した組合員79万人は、28.8%でしかないことになりますし、配布した枚数198万枚に対する回答率でも、約40%弱でしかありません。
 前代未聞の79万人ではありますが、分母が大きいだけに、僅かな内容のお知らせさえ、お届けできた到達点はまだ低いと見詰めるべきと思います。

 さいたまコープの地区総代会資料では、組合員85万人のうち何人の方にアンケートを届けることが出来たのかが報告されていません。3生協合計のお届け枚数は報告されているのに、各生協毎のお届け枚数を報告しないのはなぜなのか、と疑問が生じ、お届け出来た率が生協間でかなり格差があったからなのか、と推測しています。
 回収数についても、さいたまコープの分は地区総代会資料で報告されていますが、とうきょう、ちばがどうだったかは、明示されていません。それも回収率に格差が大きかったからか、と推測せざるを得ません。
 こうした推測は、誤解でしょうか。もし誤解でないとすれば、それは事実を正直に報告することなく、伏せておくことが意図されたのか、という疑問へとつながります。
 さいたまコープの回収数は合計276,156人と報告されており、組合員総数約85万との関係では、回答率32.5%となっており、3生協合計での組合員総数対比回答率28.8%よりは4%近く高くなっています。宅配の組合員の比率が高いちばコープは、恐らくさいたまコープより回収率がかなり高いものと推測されますので、逆算するとコープとうきょうの回収率が相当低かったことが推定されます。3生協の組合員がお互いの状況を知ることは、合併の是非を考える上で大事なことですので、上記のようなことが現実であれば、正直に報告すべきことのはずです。
 大規模になった生協ほど、そして店舗組合員の比重が高くなった生協ほど、この程度のアンケートでも組合員の過半数からの回収が困難になることを示しているとも言え、合併について大方の組合員からの理解と支持を得るには、よほどの時間をかけ、費用を費やしてもなかなか困難であることが明らかになったと感じざるを得ません。
 11月に臨時総代会で決めることにこだわれば、大変に無理なことをしなければならなくなることが予感されます。

<アンケートの集計結果の評価についての疑問>
 「新しい生協のありたい姿検討小委員会」は、組織合同協議会のもとに設けられた小委員会で、組合員理事や職員からも参加し、“夢“アンケートを受け止め、それに基づき「新しい生協のありたい姿を」を議論し、まとめあげる役割を担ったようです。
 アンケートへの79万人の組合員からの回答、自由記入欄だけでも12万8千人近い組合員からのメッセージが寄せられたとのことですから、膨大な内容を読みこなし、議論し、僅か1ヶ月足らずのうちに報告資料の印刷までやり遂げたということは、委員の皆さんには大変なご苦労だったものと拝察しています。
 アンケートの結果を反映して新たにまとめられた「新しい生協のありたい姿」の内容の大方は、先に組織合同協議会から出されていた「新しい生協のありたい姿」案に比べれば、はるかに組合員の期待を反映した内容に改善されていると感じます。
 これから合併を進めるか否かにかかわりなく、3生協とも、ここにまとまられた内容の大方を、さらに検討し、具体化し、実現に努める責任があると思います。
 ただし、その資料の終わりに書かれている「“夢”アンケートの集計結果について」の部分については疑問があります。もしかしたら、3月地区総代会に向けての資料作成を急ぐあまり、この部分は小委員会での検討が不十分だったのではないかと感じるのですが、それは誤解でしょうか。
 疑問の一つは回収率の評価が、あまりにも恣意(しい)的であることです。
 「コープデリ宅配では、利用者の74.2%の組合員からのご協力をいただきました。店舗では、平均1日店舗利用者の75%の方にご協力をいただきました。自由記入欄には、16.2%
(127,749人)の組合員がメッセージを寄せてくれました」と書かれています。
 事実には一つも間違いはないと信じますが、宅配でも店舗でも約74~75%の数字を並べた表現は、圧倒的多数の組合員が協力(回答)しているかのように、読む人に誤認させる恐れがあるのではないでしょうか。よく読めば、宅配の利用者とは、組合員数とは違うわけですし、平均1日店舗利用者とは、店舗を利用している組合員数とは違い、ましてや店舗登録組合員数とはもっと違うことは確かです。 店舗を利用するのは3日か4日に1度とすると、普段店舗をよく利用して下さっている組合員は1日平均利用者数の3倍か4倍はおられるはずですから、その数と回収数の比較では、75%の3分の1か4分の1、つまり10数%からせいぜい25%の間の回収率と推定されます。登録組合員数との関係ではさらに低いことでしょう。よく読み、よく考えれば分かるはずといわれればそれまでですが、組合員や総代の多くの方々はそこまで考えて読み取ることをされるでしょうか。
 厳しく見詰めれば、この表現は「言葉のマジック」のようなもので、少ないものを多く見せかけることを意図した表現と感じられ、結果として、店舗の組合員の実感とはあまりにもかけ離れた数字を出してしまったように思います。 高い回収率の数字にこだわったあまり、逆に不審(不信にもつながっていく)の種を播いてしまったのではないでしょうか。
 もう一つ疑問を感じたのは、「組織合同に対して『一人ひとりの声を大切にしてほしい。』『大きくなってもきめの細かい対応を心がけていただきたい。』などの懸念の声も一部の方から寄せられましたが、多くの組合員から期待の声が寄せられました」という行です。
 この前段の部分「一人ひとりの声を大切にしてほしい」「大きくなってもきめの細かい対応を心がけていただきたい」と願う気持は、大方の組合員の中に共通しているのではないかと私は思っており、決して一部の方の声ではないと思っています。
 また、「期待の声」というのも、合併して大きい生協になることを期待する声というよりは、今の生協に期待する声であり、合併とは関係なく生協にもっとよくなってほしいという「期待」と受け止めるのが素直な見詰め方ではないかと思っています。
 なぜなら、私は、OB仲間はじめかなり多くの組合員からご意見を聞いていますが、合併(組織合同)に賛成なのでアンケートに回答したとか、一言を書いたと言う人にはほとんどお目にかかったことがないからです。
 多くの方々は、組織合同について書かれた資料よく読んではいなかったが、あるいはチラッと見ただけで、良く分からなかったが、配達の担当職員からお願いしますと言われたからアンケートに回答して渡したと語っていますし、合併(組織合同)について関心を持ち、心配している方でも、アンケートの内容は生協に期待したい項目ばかり15項目の中から5つを選ぶだけだったので、それならばと思い回答したと述べておられました。
 小委員会では、「新しい生協のありたい姿』の内容については一生懸命に検討されたと思いますが、この「夢アンケートの集計結果について」の部分はどこまで吟味されたのだろうかと疑問を感じざるを得ないのです。

<合併についての賛否を問うアンケートではなかったはず>
 多くの組合員(アンケートに回答した組合員、自由記入欄に一言を記入され組合員も含めて)は合併についての賛否を問われたとは思っていないはずということについては既に述べましたが、生協法に基づく合併への賛否を問う内容が、組合員に配布された資料には記載されていなかったのですから、そもそも賛否を問うたといえることではなかった、と私は考えています。
 かねてから述べてきたことですが、生協法に基づく合併を進めたいのなら、合併という言葉で説明し、合併契約の内容として想定している事柄(それは監督官庁の認可を受ける必要がある事項でもあります)を明記して組合員に知らせ、理解と納得を得て賛同していただくことが必要だからです。
 地区総代会資料には、その内容5項目が極めて不十分ながら記載されていますが、アンケート用紙と一緒に組合員に配布(郵送)した資料には、まともに記載されていません。
 以下に、5項目の内容を、生協法に基づく合併の用語に変更して紹介します。
(1) 合併方式と法人格を存続する組合、財産引継ぎの考え方など、
(2) 1口当りの出資金額
(3) 本部事務所の所在地
(4) 合併の時期
(5) 新しい生協の名称
 いずれも大事な点であり、組合員一人ひとりの財産にもかかわることも含まれていますので、合併についての賛否を問う場合は、それぞれについて丁寧に説明し、理解と納得を得る必要があります。
 これらの内容については、いろんな意見の違いが出てくるはずですし、これから本格的な議論が始まるものと考えられ、その内容次第で、組合員の賛否は大きく変わることが予想されます。
 ご覧の通り、今回行われたアンケートと一緒に配布された文書では、この5項目のうち、ただ一つ、「(4)合併の時期」のことだけしか記載されておらず、合併について組合員に説明したとか、理解を得たとか、ましてや賛同を得たなどとは、まだまだ言えない段階です。
 合併という言葉にはマイナスイメージがるから使いたくない、という考えは正しいとは思えません。組織合同という定義もあいまいな言葉で押し通すということ自体、疑問を招くもとにもなりかねません。
 
 さいたまコープの場合、アンケートだけでなく、「組合員のつどい(日ごろ何らか組合員活動に参加している方を対象)」や「コープミーティング(広く一般組合員に呼びかけ)」が開催され、「検討報告(案)を説明する場がもたれましたが、先週開催された3月地区総代会の資料をみると、前者が58場で509人、後者は17会場で168人、合わせて677人の参加しか得られておらず、組合員総数85万人の1,000分の1にも及んでいません。
 まだまだ圧倒的多数の組合員にとって「組織合同」という言葉も馴染みなく、関心を持っていただけていないことが窺えます。
 こうした状況はさいたまコープだけのことなのか、コープとうきょうやちばコープではどのように進んでいるのかの報告もされてしかるべきと思います。
 地区総代会の資料に、コープミーティングに参加した組合員から「多くの方へのお知らせがされていることへの評価をいただくと同時に、引き続き、広くていねいな組合員へのコミュニケーションを求める声もいただきました」と報告されています。
この組合員の声の後半部分は、切実な声と思われます。1会場平均10人の参加者ではあまりにも少ないと感じ、組合員が心配されていることをもっとしっかり受け止めるべきではないでしょうか。
 合併の賛否をきちんと問われたわけでもないのですから、反対意見を述べた組合員が少ないのは当たり前のことであり、反対の意見が少なかったからといってそれを一部だというのも極めて恣意的だと思います。
 合併の賛否を問うてもいないのに、深く考え、心配し、意見を述べて下さる組合員こそ、生協大好きで、日ごろ支えてくださっている組合員であり、そのご意見を尊重し、大切に受け止めることが必要なのではないでしょうか。

 幾多のご苦労な経験を重ねられて、最後の仕事として元埼玉県生協連会長を務められた塚崎宏さんが亡くなられてから6年経ちました。いつも口癖のように、「生協というのは組合員の納得でもっているんだよ。そのことを忘れてはならない。」と言っておられたことが思い出されます。
 今回のようなことで、こうした疑問や苦言を呈しなければならないようなことは、もう二度と繰り返してほしくない、と切に願っています。

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「“夢”アンケート」の恣意性について

大友さんの昨年12/11付けの記事(首都圏3生協「合併協議」検討状況報告を読んで)へのコメントで、「“夢”アンケート」の恣意性について指摘をさせていただきました。
そのまとめ報告が気になっていたところだったので、早速の記事アップに感謝いたします。
世論調査も含めた調査というものは、サンプルの取り方から設問の作り方、分析やまとめ方によって、実施主体者が恣意的に使おうとすればできるものなのです。
生協が組合員の声をきちんと受けとめて、それを事業に活かしていくということは当然のことです。しかしながら、最近の大きくなった生協では、それをイメージアップに利用しているという気がします。
事業の方向性は常勤の役員がどんどん決めてしまってすすめているのに、組合員の立場での具体的なチェックがどんどん弱くなってしまい、組合員の声は日常のフリーダイヤルやアンケートで集積したものを、綺麗にまとめたデータにしてカッコつけに使われているということになっていないかを危惧しています。
イメージアップなどに使おうとしていると思われる場合は、今回の大友さんのように客観的に読み込んで反論していくことが大事だと思います。

さいたまコープの永年組合員のひとり | URL | 2012年03月20日(Tue)01:09 [EDIT]


さいたま永年組合員のひとりさんの考えに同感です。

くらしるでもアンケート配布のころに、内容、実施の仕方に対する不満の声がたくさんありました。
アンケート結果の伝え方にしても、大友さんの書いてらっしゃるのを読んで、正確に発表していると言えないということがよくわりました。
そして「店舗では、平均1日店舗利用者の75%の方にご協力をいただきました。」の部分は確かに意味のない確率です。
スタートから結果発表まで全て不信感を抱かせるものでした。

これらの問題点を頭のなかで整理して、生協理事の人達に質問できたらと思います。




シェル | URL | 2012年03月21日(Wed)23:44 [EDIT]


電話をかけられる知り合いの総代さんが一人だけいまして、地区総代会の様子について聞きました。
グループわけの話し合いでは、ほとんどの総代さんが、合併の理由の意味がわからないと話していたそうです。
そして夢アンケートについても、おかしいという意見がでていたと聞きました。
さいたまコープの4月のコープミーティング、5月の地区総代会に向けて、夢アンケートの問題点を質問できる参加者が増えることを願って、くらしるに夢アンケートのトピックを作りました。
このブログを紹介するとともに、ブログを参考に書き込みをさせていただきます。

シェル | URL | 2012年03月23日(Fri)04:30 [EDIT]


大友様、

ちばコープの総代会の資料が手元にあるため、ちばコープでのお知らせは43万枚、アンケートの回収は28万枚とわかりました。

各生協のアンケート回収は約ですが

さいたま  276,000
ちば    280,000
とうきょう 234,000

となります。

組合員数から考えるとちばがとてもよく、とうきょうはすごく悪いとわかりますが、この数字についてどう思われますか

となります。

シェル | URL | 2012年03月23日(Fri)14:12 [EDIT]


くらしるの前のコメントを読んでアンケートに対する批判の内容を再確認しました。

・組合員の声をもっと反映させて欲しいというような内容のものは見当たらない

・夢だの期待だのという前向きなアンケートは、総代会で合同が承認されてからとるべきものであって、今の時点でとるべきアンケートではない

・生協はアンケートの結果をを組織合同を認めたものにしてしまおうと考えていたけれど、そうではないかという組合員の批判がでてきたため、組織合同のお知らせのためのアンケートですと、発表を変えたのではないか

などでした。


シェル | URL | 2012年03月26日(Mon)08:28 [EDIT]


新しい生協のありたい姿のアンケート用紙を2枚いただいたので、1枚まだ手元にあります。
アンケート用紙と集計結果の冊子を見ていて、前からおかしいと思っていたことを再認識しました。
新しい生協が合併した生協か、しなかった生協かが、ものすごくあいまいなのです。
ここの部分は目指す生協を書いていて、ここの部分は合併した生協について書いているという具合にそれが両方新しい生協のありたい姿で、書き方がすごくあいまいです。
これも組合員に不信感を持たせていると思います。

シェル | URL | 2012年03月29日(Thu)08:16 [EDIT]


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