コラボ・コープOB

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中国旅行で印象に残ったこと

[大友弘巳]
 急なことでしたが8月末になってから決めて、9月25日から10月2日まで、中国へ旅行に出かけてきました。
 訪問先は、雲南省の麗江市とその周辺、四川省の成都市、四川省の観光地九寨溝、上海市と蘇州市で、移動の多い忙しい旅でしたが、充実した快適な8日間でした。
 旅の様子や写真などは、私の個人のブログ「第三期の人生を元気に」に掲載していますので、そちらをご覧いただければ幸いです。
 ここでは、旅の中での感想として、印象に残ったことを5点ほど記したものを掲載させていただきます。

1、 少数民族に対する配慮
 麗江も九寨溝も、少数民族が多数派の地域だからかもしれませんが、少数民族の人々の暮らしの変化が進んでいるという感じを受けました。

 どちらも世界文化遺産や世界自然遺産に登録されている第1級の観光地で、観光収入が多いという恵まれた条件にあることにもよるかもしれませんが、少数民族の中にも家を建て替えたり自家用車を所有する豊な人々が増えている様子が窺えました。
 沿岸の都市と山岳地帯の農村部の格差は多面的に大きくあるのでしょうが、部分的にせよ底上げが進んできていることの証ではないかと思っています。
 麗江では、一つの寺院の建物が、ナシ族のトンパ教の様式だけでなく、チベット族の仏教の様式や、漢民族の仏教、道教の様式も取り入れて作られているのを見学しました。古来より、多民族・多宗教の共生・共存が大切にされてきたことを物語るものと感じられました。
 九寨溝では、そこに住むチベット系の少数民族は独立を望んではいないという話をガイドから聴きました。チベット系民族の中でも、細分化すれば、民族や文化、宗教の違いがあるとのことも聞きました。
 漢民族と対立していては、観光客が激減してしまい、自分たちに不利益が及ぶという現実的判断が優先している人々もいるのかもしれません。
 もともと地域の庶民の暮らしの中では、共生、共存、近隣の村、他民族との交流が自然だったのではないかと思います。
 私は、これまで少数民族に対する差別や格差の情報ばかりを一面的に聞いていたのかもしれず、出かけて行って、実情を観察することは貴重な機会だと感じた次第です。

2、少数民族が毛沢東を今も崇拝
   麗江の古城入り口のすぐ近くの目抜き通りに毛沢東の大きな彫像が立っていましたので、ガイドに、毛沢東はもう過去の人ではないのですかと質問したところ、麗江の人々は今も毛沢東を崇拝しているとのことでした。毛沢東は少数民族擁護に尽力してくれた指導者という認識が今も根強く定着しているようです。
 ガイド(彼女自身は漢民族の若い女性でしたが)によると、麗江の少数民族の間では彼の肖像画を張ってある家が多いとのことでした。
 10月6日の朝日新聞の「風」欄に「見下ろす毛沢東像、何を思う」という署名記事が掲載され、以下のような行がありました。「行き過ぎた格差社会への反発と、みなが同様に貧しかった時代への郷愁、発展の恩恵に取り残された人々のそんな鬱積した気持も、毛沢東への懐古の情を読んでいるのかもしれない」。
 今回の旅に出かける前であったら、私は恐らくこの記事を何気なく見過ごしたかもしれませんが、今は、「それだけではなさそう」と感じ、いろいろ考えさせられています。

3、大規模な森林再生事業の展開
   麗江から虎跳峡へ向かう道は、峠越えをする山道のため、曲がりくねっていて、周りの山々の様子がよく見える道でした。
   お陰で、若い木々が育っている様子を延々と見続けることができました。そのあたりは長江(揚子江)の源流である金沙江の水源地の山々であり、10年か20年前までは鬱蒼とした森だったのをどんどん伐採してしまったのでしょう。
   以前、長江の水源地の森が裸になってしまって水が枯れたり大洪水が起きる心配があると聞いたことがありましたが、若い木々を見ると植林されてから10年くらい経っているのかなと思われる大きさになっており、これから10年、20年経てば立派な森が復活するものと推測されます。
   中国の人々は、やるべきことはやっているのだと感じました。
   翻ってわが日本では、豊富な森林資源があるにもかかわらず、経済的都合優先で木材輸入を拡大して地球上の森林の減少の原因を作り、他方、国内では、森林事業が成り立たなくなっているため、間伐もされずに放置され山が荒れてしまっているという情けない現状ですから、将来が心配されます。
   
4、地方の観光開発への大掛かりな注力
   麗江では、世界文化遺産に登録されたことを契機に、多数の観光客を迎えるために古城地区の整備とホテル建設、など民間の投資や外国資本の導入も含めて政府がかなりの投資を進めたようで、2005年に古城入り口に立てられた整備工事完了の記念碑には当時の江沢民国家主席の署名がされていました。
   九寨溝は、かつては成都から8時間ほどバスに乗っていかなければならなかった山奥ですが、5年前、黄龍との中間の標高3,500mの高地に空港が完成し、今では成都から50分ほどの飛行で到着できるようになりました。そこから九寨溝入り口までは車で1時間強ほどですので、合わせて2時間と、成都からの時間距離は4分の1へと大幅に短縮されたことになります。
   同時にたくさんのホテルが建設され、ピーク時は1日2万人の観光客を迎えられる大観光地となっていますが、それに至るまで外資も含めて膨大な投資がされています。
   5月に起きた四川大地震のため、高速道路が寸断され、バスでの訪問は困難になってしまったわけですが、航空路線は8月に再開され、九寨溝へも黄龍へも行けるようになっています。
   さらに、成都から西へ400kmくらい(九寨溝へと同じくらいの距離)の地点にある康生という街にも空港が建設されており、ほぼ完成しているようです。そこから車で1時間ほどのところに世界で11番目の高峰(標高7,756m)貢嗄山(ミニヤコンガ)があり、これから新たなビッグな観光地としてデビューする予定とのことでした。 
   四川省や雲南省、青海省、チベット自治区などは、豊な自然の宝庫であり、観光資源の宝庫でもあるようです。
   沿岸部と山岳地帯の経済格差を克服する上で、観光開発は仕事起こしのための有力な方策なのだろうと推定され、これからさらに奥地へと開発が進められるものと思われます。  
   
5、 親切な旅行ガイド
   映画「単騎、千里を走る」では、突然単身で麗江を訪れた日本人高田の難しい目的達成を支援してくれた若い女性のガイドが登場しますが、あまりに親切なので、そんなガイドが実際にいるものかしらと思っていました。
 今回麗江は私と家内二人だけでの旅で心細かったのですが、25歳の若い女性で日本語も大変上手なガイドに巡りあい、その人が実に親切で、行き届いたサポートをしてくれたので、ありがたく、感激しました。
 そのガイドの話では、映画に出たガイドのモデルとなったガイドが実在していたそうで、今その人は麗江のガイド仲間の模範として尊敬を集めているということでした。
 私共夫妻についてくれたガイドは、その先輩から学んで努力している人だったのです。
 たまたま良い人にめぐり合えた幸運だったのかもしれませんが、 中国社会はお役所的でサービスが悪いという印象を持っていたのは偏見だったかなと思っており、今回の旅のうれしい思い出となりました。

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