コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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つなげよう笑顔 ーさいたまコープの震災復興支援ー

寄稿

[西村一郎]

生協組合員の声が復興の励みに
  「石巻市の海岸にある水産物の加工工場は7mの津波に襲われ、1階は全て流されました。
 それでも2階に置いた高価な機械はかろうじて残ったので、余震の続く中で復旧工事をし、11月から製造を再開できました。まだ生産量は被災前の10分の1ですが、少しずつ進めたいと思います。各地の生協の組合員さんからは『待っているよ』とのメッセージをたくさんいただき、大きな励みになりました。生協さんとは30年近い付き合いで、弊社は組合員の皆さんに育てていただき、ご縁があって本当によかったと思っています。震災のあった石巻で初心に帰り、より美味しいものを頑張って作っていきます。引き続きよろしくお願い申し上げます」
 水野食品株式会社専務取締役の水野茂さんからの報告で、作業服を着た水野さんは、ゆっくりと丁寧に話していた。2011年11月6日の広大な「さいたまスーパーアリーナ」の会場で、メインステージで開催された「復興へのとりくみ報告」である。
 前日から東日本大震災復興支援を目的に、さいたまコープと首都圏を中心の8生協が加盟するコープネット事業連合が主催し、「つなげよう笑顔」をテーマにした「コープフェスタ2011」が開催となっていた。取引先の約100社を含む約250団体が参加し、医療生協さいたまが主催する「健康フェスタ」も同じ会場であり、2日間で約10万人が訪れた。なお来賓として、上田清司埼玉県知事、清水勇人さいたま市長、井戸川克隆福島県双葉町町長、伊礼幸雄沖縄県伊平屋村村長も来ていた。

 広い会場はいくつかにテーマで区分され、その1つの「再会と交流 復興支援ゾーン」では、岩手、宮城、福島の東北3県で生産された食品の試食販売などがあり、水野食品も1つのコーナーを出し、オリジナルの「銀だら西京漬」焼きを提供しつつ販売もしていた。
 試食のカウンターの上には、生協組合員が水野食品に送った寄せ書きの入った木製の額が2つ立ててあった。色紙を魚の形に切り、そこに各自の思いをつづっていた。
 「ウチの子どもたちが、水野さんのお魚を心まちにしています」
 「海の元気 みんなの元気 海のない長野で応援しています。フレーフレー」
 「フレーフレー」との明るい声援が、寄せ書きから聞こえてきそうで、水野さんは「私たちの宝物です」とまで言っていた。
 
双葉町の被災者支援
 「コープフェスタ2011」の同じブースでは「ふれあい茶屋」も登場して、埼玉県内で避難生活をしている福島県双葉町の婦人会が、郷土料理の「イカにんじん」や柏餅を販売し、また各地から集まった福島県の皆さんによる民謡や踊りも披露していた。
 埼玉県に町役場ごと避難している双葉町の井戸川町長は、「たくさんの方々が来てくださり、感謝しています。本当にすばらしいイベントで、コープさんや埼玉県の皆さんのパワーを感じました。今日の感謝の気持ちを、私たちの町の再建につなげたいものです」と話していた。
 ところで双葉町からの被災者の多くは、埼玉県北部の加須市にある旧騎西(きさい)高校に4月から避難している。多いときは1200名ほどいた被災者には、三食ともに行政から弁当が提供されている。しかし、大量に作った弁当は冷たく、味噌汁などの温かい汁物の炊き出しを求める声が強く、「さいたまコープ」ではJA埼玉県中央会が提供する野菜などを使い、毎週木曜日に「JAグループさいたま」や加須市女性団体連絡協議会の方たちと調理と配膳を実施している。ここで活躍する避難所応援隊には、さいたまコープの組合員、職員OB、職員など約330人が登録し、毎週木曜日の夕方の炊き出しは、2012年3月まで継続する予定である。
 12月1日の夕食は、避難所応援隊26人と加須市女性団体13人や、双葉町婦人会2人の他に埼玉大学から学生7人が、「豆腐と長ねぎとしめじの和風カレースープ」「浅漬け」「サツマイモの煮物」を調理し、約350食の炊き出しを実施した。初めて参加した大学生からは、「まだまだ震災は終わっていないことを自覚して生活していきたい」との感想があった。
 また「子どものあそびひろば」を開催し、千葉県のNPO法人「しゃり」、日本臨床発達心理士会、社会福祉法人「愛の泉」、さいたまコープ職員ボランティア、埼玉大学の学生3人が協力した。参加した約20人の子どもたちは、「ボードゲーム」や「なわとび」「工作」「フットサル」などを楽しんだ。

足と心を温める靴下カバー
 フェスタの別のコーナーでは、北海道岩見沢市に住む「コープさっぽろ」の組合員でもある「温(ぬく)もり届け隊」の皆さんが、心を込めて編んだ靴下カバー2000足の内の500足が並び、被災した高齢者などに贈っていた。
 靴下カバーの入った袋には、代表の渡辺紀子(みちこ)さんの優しい人柄のあふれる手紙も同封されていた。
 「被災者の方々の足と心を温めたいと、靴下カバーを編んできました。何回も何回もほどいてはようやく完成させた30代から、86歳までのベテランさんまで約100名のみなさんが、一針一目に思いを込めて編み上げました。(略)皆さんの笑顔で、温もり届け隊で編む私たちの心がすっかり温もり、これからもずっとこの活動を続けたいと話し合っています」
 靴下カバーを編んだ人の心も温もるとのことで、まさに協同組合が大切にする「お互い様」の精神そのものである。なおこの配布は、岩見沢市役所、さいたまコープ、埼玉県ユニセフ協会、JR東日本商事が、配布先を探していた「温もり届け隊」に協力して実現した。
 他にも会場には被災者への応援として、被災者無料法律相談、埼玉栄高等学校の生徒による笑顔写真の応援メッセージ、コープネット事業連合が主催して東日本大震災の被災地に1万人の笑顔とメッセージを贈ろう!「ほぺたんモザイクアート」、「くらしのたすけあいの会」や埼玉県ユニセフ協会の取り組みなどのコーナーもあった。
 
現地を訪ねての支援も
 「訪ねた被災地石巻の水産加工会社では、津波の被害を受けた1階工場部分は修繕工事中でしたが、津波の被害を免れた2階工場で11月より製造再開し、『何度も挫けそうになりましたが、生協の組合員さんから送られてきたメッセージに支えられました』とおっしゃって頂けたことが嬉しかったです。魚町には大小合わせて250社以上あった水産加工業者のうち、再建にむけて目処がたつのは10社程度で、町の復興はまだまだ先になりそうです」
 さいたまコープ組合員理事の新井ちとせさん(46歳)の話であった。2011年11月2日、コープネットグループの8会員生協の組合員理事10人と役職員6人で、石巻市にある被災した取引先6社を訪問した。組合員から寄せられた東日本大震災復興支援募金から、津波で大きな被害を受け、なおかつ現在復旧・復興に取り組んでいる水野食品(株)をはじめ、㈱スイシン・山田水産・㈱高徳海産・㈱マルダイ長沼・協同シーフーズの6社に支援金を贈呈した。新井さんはその1人であった。また、12月8日には気仙沼の被災した取引先の水産会社にも支援金として贈呈した。
 2011年11月26日には、南相馬市の鹿島ボランティアセンターからの、「すべての世代が参加できる場、親子で参加できる場」づくりへの協力依頼に応え、仮設住宅の集会所で、「さいたまコープ」の組合員や職員とNPO団体のボランティアの5人が、コープふくしまの組合員と協力して「ふれあいひろば」を開催した。南相馬市でガレキの撤去や流失品洗浄などに従事している職員ボランティアが作業終了後に訪れ、折り紙をしながらコーヒーやお茶や菓子などを口にしつつ、ゆっくりとおしゃべりをお楽しみ交流の輪が広がった。こうした活動が10月から月2回行われている。
 被災地域の復興には時間がかかることから、2011年5月から「さいたまコープ」は職員にボランティアでの参加を呼びかけ、毎週木曜日~土曜日の3日間で福島県南相馬市に5人前後の派遣をし、ガレキの片付けや泥出しなど現地での要望に応じた支援活動をおこない、今後も継続する予定である。
 生協らしく協同を大切にした復旧・復興支援が、「さいたまコープ」の努力で続いている。

コープフェスタno

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| | 2012年01月04日(Wed)05:10 [EDIT]


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