コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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今こそお役立ちのとき  -被災者の暮らしを支えるCO・OP共済- 

「寄稿」

[西村一郎]

被災地の今
 8月上旬に1週間かけて、宮城県の石巻から南三陸町や気仙沼を2ヵ月ぶりに私はまわった。被災地からガレキの撤去が進み、異臭はだいぶ少なくなったが、かつての市街地は建物の基礎だけが無残に広がり、地盤沈下した海岸近くでは満潮時ともなれば海水が入ってくる。体育館などプライバシーのない避難所から、部屋の完備した仮設住宅への移動が急ピッチで進みつつある。ところが高台にある合成樹脂と金属でできたプレハブの仮設住宅に入って、隣に知り合いのいなくなった人での引きこもりや、さらにはせっかく大津波から助かったのに、将来に展望がもてずに自殺する人すら出はじめている。避難所では食費や電気代などは無料だが、仮設住宅では全てが自己負担となり、貯蓄や収入のない人には大きな負担になっている。家財の全てを失った被災者も多く、そうした人にはたとえ額が少なくても共済金や見舞金は、暮らしの大切な糧となる。
 と同時に、被災を心配してくれる真心のこもった声や顔に触れると、生きる元気や勇気がさらに沸いてくる。
 そうした物心両面の大切な支援を、CO・OP共済が被災地で展開してきた。

いち早い共済金と見舞金のご案内活動
 3月11日の東日本大震災発生とその後の余震によって、各地で甚大な被害が発生し、CO・OP共済では下記のような取り組みを展開してきた。
 3月11日 コープ共済連に全国災害対策本部を設置
 3月17日 契約の手続きに関する特別措置の決定と案内開始
 3月23日 青森県と長野県で共済契約者の訪問活動を開始
 3月26日 共済金請求書類を送付する際に同封する折り鶴の募集開始
 4月 4日 岩手県・宮城県・福島県で全国の支援者を含めた大規模な契約者訪問活動を開始
 ※その他、茨城県・栃木県・千葉県でも訪問活動を行った。
 なお被災者を訪問してご案内をしたのは、共済金と異常災害見舞金の2種類である。共済金の支払いは、《たすけあい》《あいぷらす》《新あいあい》《あいあい》に加入の方で、ケガの通院・入院・手術などが対象になる。また今回の地震・津波により、住宅や家財の被害が20万円以上となった《たすけあい》《あいぷらす》《あいあい》に加入している世帯の方には、被害の程度によって全壊・半壊・流失で5万円と、一部壊は1万円の異常災害見舞金を支払っている。
 これらの活動には、北海道から沖縄まで全国64会員の286名と、コープ共済連の170名が参加し、訪問軒数は29,705軒にもなった。なお県別には以下である。
 青森:250軒(3月23日~26日)  長野:64軒(3月23日~25日)
 茨城:1,162軒(3月28日~5月5日) 福島:3,545軒(3月28日~5月21日)
 宮城:17,790軒(4月4日~5月19日) 栃木:691軒(4月5日~13日)
 千葉:1,452軒(4月5日~5月4日)  岩手:4,751軒(4月15日~5月24日)

こうした訪問活動および電話掛け等により、共済金および異常災害見舞金の支払いは、2011 年8 月11 日時点で表の実績である。
件(軒)数 支払総額
共済金 1,954 (件) 11億4,156(万円)
異常災害見舞金 51,261(軒) 13億9,745(万円)

組合員の声
 こうした取り組みに対して、各地の組合員から感謝の声がいくつも生協に届いている。なおコープ共済連の呼びかけで集まった折鶴は約120万羽にもなり、折鶴に書き込んだメッセージがいくつもあり、それらも被災者を励ました。
 「安い掛金なので期待はしていませんでしたが、東日本大震災による被災見舞金がいただけると聞き、びっくり。生協職員の方が見えて、滋賀県の方でしたので更にびっくり。組織が大きいことを確認しました」(いわて生協の組合員) 
「お金も通帳も津波で失い、困っていたため共済の解約書類を請求し、届いた封筒を開けたら折り鶴と温かいメッセージが添えてあり、感動で涙があふれました。こんなに素晴らしい共済を解約したくないな…と思いとどまりました。感謝の気持ちでいっぱいです」(みやぎ生協の組合員)
 「震災後すぐのお電話。こちらは何から手を付けて良いのかわからない状態で声をかけていただき、スピーディに手続きし振込みをしてくださってありがとうございました。とても助かっています。余震の続く中、1日に何度も『たすけあい』の車を見かけました」(コープふくしまの組合員)
 次のような折り鶴に添えた手紙が各地から多数届き、それも被災者を勇気付けている。
 「私も折り鶴に癒されました。4年前に夫に先立たれた時にも、1年前には私がガンで入院した時、本当にありがとうございました。だれかの心の力になれますように、心をこめた折り鶴届いてほしい」
 まさにCO・OP共済の基本である、組合員同士の物心両面での助け合いを展開している。
 
コープ共済連の取り組み 
 CO・OP共済は、2008年11月に設立した日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連)の保障商品で、全国155の生協で取り扱っている。協同組合の理念にもとづき、自分の掛け金が誰かの役に立つとの助け合いの考えで組合員に拡がってきた。
 そのコープ共済連も、千葉県浦安市にある本部事務所は今回の震災で被害を受け、パソコンや事務所などが損傷し、交通機関の混乱や停電の中で通常の仕事が困難になった。また仙台市にあるコープ共済連の北海道・東北地区推進部の事務所は、電気、水、電話やインターネットが使用できなくなった。
 このため泊り込みを含めた復旧活動により、3月19日までに通常営業が可能となった。そうしたコープ共済連において、全国対策本部長として対応してきた今村均専務理事から話を聞いた。
 「これまでにない大きな災害でしたが、全国の仲間の協力もありCO・OP共済の役割を発揮することができ感謝しています。3年前に生協法の改正があり、設立したコープ共済連に生協の共済を統一していたことが、大きな役割を発揮することに繋がりました。多くの単位生協で元請けをしていた以前の状態では、これだけの大被害が出たときは、充分な保障ができなかったのではないでしょうか。
 それに共済の契約者も増えて、1995年の阪神淡路大震災のときは約100万人でしたが、今は約700万人にもなっているので、大数の法則によって以前に比べると、安い掛け金で大きな保障を受けることができるようになりました」
 災害時には全国の生協から応援が入り、阪神淡路大震災のときは延べ1,000人以上が、2004年の新潟県中越地震では135名を超える職員が、お見舞いと異常災害見舞金請求の受付活動をした。
 協同の輪の拡がりが、万が一のときの暮らしを守るために大きく貢献している。今村さんの話は続く。
 「このように商品では集中させて効果をあげましたが、他方でリスクは分散させることで役割を果たすことができました。当初は札幌だけにあったコールセンターを、昨年は沖縄にも設置したので、全国の組合員からの問い合わせにもパンクせずに応じることができました。
 これからも集中させて効率を上げることと同時に、万が一を想定して、必要なコストをかけて分散をすすめます」
 大切な指摘である。規模が大きくなると全て集中させて効率の向上を目指すようになりやすいが、事業の安定した継続のため逆に分散させなければならないこともある。一極化した中心的機能が今回の震災でダメージを受けたことへの対策は、分散の考えも1つのヒントになるだろう。

さらなるCO・OP共済の発展へ
 支援活動に参加したある職員は、次のような感想をまとめている。
 「現地訪問して感じたことは、組合員の方々は『お見舞金を請求できる』ことに喜んでいるのではなく、『心配して会いに来てくれる身近な生協』に喜んで下さっているということでした。今回の経験を通してより身近に感じていただけるよう、共済をもっと広めていきたいと思いました」
 被災という厳しい状況の中で、協同の大切さを実感した組合員や職員が増え、CO・OP共済を通して生協らしい助け合いの輪がさらに拡がっていくことだろう。

共済契約者訪問活動(みやぎ生協)IMG_0366


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