コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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生協間連帯についてー2

齋藤嘉璋
「異端」や「拠点」を卒業して

日本の生協運動において今後の生協間連帯を考える場合、事業連合のあり方、それが宅配事業で地域競合している生協をそれぞれに会員として分立しているという問題をどう考えるかが避けて通れない問題です。
事業連合組織は地方ごとに商品をはじめとする事業面での諸機能を共同化する広域連帯組織として発展してきています。日本ではそれが大学生協で始まったため「合併できないから事業連合になった。今は生協法が改正されたので事業連合はやめて合併すればいい」といった乱暴な意見もあるようです。しかし、もともと法的規制はないのに合併しないで広域での事業連帯組織をつくりその発展を期してきているのが諸外国の事例であり、事業連合組織は日本の特殊組織ではなく、そのつくられ方、歴史的経過と現状が特殊日本的なのです。
1年まえに下山保氏が「異端派生協の逆襲」なる本を出しました。その下山本によれば「拠点生協」といわれる大学生協などが支援して設立された生協グループに対し、若干遅れて設立された主に新左翼系あるいは大学生協反主流派のリーダーたちが設立した生協グループが「異端派」であり、その典型がパルシステムグループです。

日生協が全国中計で「拠点生協づくり」をうたった1976年は全国各地で新しい生協づくりが進んでおり、その組織・事業をどう強化するかが課題の時期でした。75年、神奈川県で横浜生協を中心に新設生協を含む5生協の合併があり、神奈川では連帯の拠点になりうる生協が誕生しました。当時、私は戸山ハイツ生協のトップとして神奈川県の5生協合併から日生協のいう「都県内連帯の拠点となり得る生協の必要性」を感じ、東協連の組織合同をふくむ「大同団結」方針(第1次、2次長計)にそって、都内生協の合併をどう進めるかを考えました。そして78年、都民、文勤と3生協合併をしますが、そのころ辰巳生協のトップであった下山氏は日生協の拠点生協路線に反対する全国行脚をし、首都圏の「弱小生協」を集めて「首都圏事業連」を結成します。「とにかく拠点生協への合併はイヤだという生協で連帯しよう」ということだったと書いています。結果として私は下山氏のいう「拠点生協づくり」で苦労したことになります(30年以上前のことですが、戸山ハイツも都民生協の桐ヶ丘も辰巳も都営団地だったので、団地生協同士の別の連帯があったかもしれないといまさら考えます。)
 いずれにせよ、下山本で書かれているほど単純ではないが、「拠点生協」―先発の相対的な大生協のグループと「異端派生協」―後発の小生協グループがそれぞれ事業連連合をつくり、それが同一地域で競合しながら発展してきたのが首都圏、九州など各地の現状といえます。しかし、「異端」も「拠点」も過去の歴史のことだと私は思い、その歴史にこだわっている人がいるとしたら卒業すべきと考えます。下山氏のいう「異質」同士の「多様性をもつ連帯」の立場でいえば、パルシステムグループには今後の新たな連帯構築の可能性があると思います。 ただ、同じような事業連合組織をもつ生活クラブグループは他の生協にはない理念があり、生協の運営、ワーカーズや自治体政治との関わりなどに違いがあり、現状では他の生協との合併などは無理だと思われます。
 もともとコープネット傘下の生協組合員とパルシステム傘下の生協組合員は「異端」も「拠点」も関係ないし、職員にもこだわりを持つ人は少ないでしょう。職員のこだわりはそんな歴史や理念ではなく、毎日の仕事―組合員確保と利用確保のなかで競合しているという現実だと思います。
 先の稿で「隣の県でなく、なぜ県内で合併しないの?」と組合員に問われたらどう答えるのか、と提起しました。「異端」とか「拠点」とか歴史的経緯は組合員には通じないし、理念やビジョンも合併できないほどの違いがあるとは私には思えません。答えは「それぞれ事業連合が違い、商品と供給のシステムが違うため大変です。同じ事業連合ならそれが一緒なので明日にでも合併できます。」といったことでしょうか。
 違う事業連合に入っているため県内連帯、合併は困難―これが現状の一つの側面のようです。生協間連帯組織として大きな役割を果たしてきた事業連合の存在が、県内での連帯の障害となっているということです。先にも書きましたが都県内の組織率が低い状況下では生協間競争はプラスの面があったと思いますが、いまはそのレベルではないと思います。
 簡単ではないとしても、違う事業連合傘下の生協同士の都県内連帯、組織合同を検討することを現実化すること、私はそれが今後の生協間連帯の「選択肢」の最大のものと考えます。(実は私は前記・下山本への寄稿のなかで、県域越え合併に反対、都内連帯の強化を書き、「2000万組合員の連帯」を謳う下山さんに見解を問うています。また、お互い自由なOBの立場で論議してみたいと思っています。)
 しかし、競合関係にある生協同士ではなく「同じ事業連合傘下の生協同士が広域合併をするのが分かりやすい」、「機能統合したのだからその先は合併が自然」という意見があり、どうもそれが有力な「選択肢」になっているようです。私はそれに反対なので、そのことを次回書きます。

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