コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

長崎軍艦島の観光ツアーのニュースを聞いて

[加藤善正]
 長崎県端島(軍艦島)への観光ツアーのニュースが全国的に流れました。近畿日本ツーリストなどの観光ツアーにより、三十五年ぶりに一般市民が上陸したということです。九州・山口の各県に残る「産業遺産群」を世界遺産登録する外国の専門家などの調査隊の活動も行われている模様です。私がこのニュースを聞き、昨年8月、原爆記念日に開いた「平和憲法を考える全国生協組合員ネットワーク・活動交流会IN長崎」に参加した際、この島を「監獄島」といって死んだ多くの若い朝鮮・中国人の叫びを見聞したことを即座に思い出しました。
 長崎にある「NPO法人・岡まさはる記念・長崎平和資料館」は、「被害者の痛みを心に刻み 戦後補償の実現と非戦の誓いを!」を謳う1995年開館した手づくりの貴重な資料館です。この資料館は日本の侵略と戦争によって犠牲となった外国の人々が戦後50年たってもなんら償われることなく見捨てられてきたことを、鋭く糾弾した貴重な資料がたくさん展示・掲載されています。戦後の日本はこうした加害の歴史を隠し続け、平和運動においてもむしろ被害の側面を強調する一方、こうした加害の実態を直視する弱さを実感してきました。

この資料館には「日本によるアジア侵略」の歴史、とりわけ「朝鮮編・中国編」ではその目を覆いたくなるような歴史的事実が写真と資料によって迫ります。その中には長崎における「朝鮮人強制連行・強制労働」の実態が明らかにされています。日本人の徴兵による労働力不足を補うために強制連行(拉致)された朝鮮半島からの若者は、下関・北九州へ上陸後長崎各地に送られ、確認できる炭鉱や工場・建設現場は70箇所にのぼり、1945年8月当時の県内在住朝鮮人(家族を含む)は72,750人。このうち長崎市内には26,570人、22,258人が被爆し10,715人が死亡したという。こうした人々の中には劣悪な労働環境で知られていた「三菱鉱業崎戸炭鉱」には4、000人、三菱高島炭鉱には3,500人、そして三菱端島炭鉱には500人を超える朝鮮人が働かされていました。この端島が文字通り「軍艦島」のようにすべて海底炭鉱であり、そこで働いた朝鮮人は「監獄島」と呼ばざるを得ない過酷な実態がありました。資料館にはこの監獄島まで働いていた「徐正雨(ソ ジョン ウ)さんの一生・1983年7月・端島における証言より」という文書が掲示され、その過酷な強制連行と地獄のような労働の実態、日本政府への抗議と怒り、差別のない平和な社会へ向けての運動の決意に触れて、自らの想像力をフルに発揮しながら、体が怒りに震えたことを今でも鮮明に覚えています。特にその中で、「一番絶えれなかったことは、過酷な労働でも暴力の痛さでもなく、食事の不味さと不足であった」という記述には愕然としました。「豆かす八割と玄米二割のメシと腐ったような臭いのするいわしの丸炊きを潰した物で、私は毎日下痢をして激しく衰弱して言った」と記されていました。

この端島・軍艦島(監獄島)を、観光拠点として(そのための世界遺産登録か)、再び金儲けのyために使われることを知ったら、こうした朝鮮や中国から拉致されてきた人々、その多くは殺さたり自殺した若者、そして被爆して死んだり原爆症で苦しんだ多くの人たちはどのように思うのでしょうか。既に半世紀を過ぎていながら、加害者が被害者にお詫びも償いもしないわが国は、世界の中でいかなるアイデンティティをもてるのでしょうか。そして、今、軍艦島の観光ツアーにニュースの中で、こうした加害者としての情報が「皆無」なマスコミは、いかなる歴史的・社会的使命・機能を持っているのでしょうか。

今年の8月6日は、ちょうど100年前の1909年(1910年は韓国併合で植民地に)8月6日に伊藤博文が韓国皇太子を盛岡へ連れてきて、いわて生協が所有し運営している「南昌荘」(盛岡市の保存建造物・保護庭園、明治17年建築)で、盛大な「歓迎園遊会」が開かれましたことを記念して、「日本・朝鮮の歴史と市民のつどい」を開くことを目下企画しています。生協と民団・総連が力を合わせて、市民レベルでこうした日本と朝鮮の歴史を振り返り、「北朝鮮ナッシング」ではなく、平和憲法を持っている日本の隣国との関係を考える機会にしたいと考えております。この件はまた後日紹介したいともいます。

 


スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。