コラボ・コープOB

生協のOB同士で、交流と意見交換を進める場とします。  自分のこと、お互いのこと、生協のこと、世の中のこと、―-協同・平和をめざして。

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「くらしと協同」合併特集号を読んで(続)

 斎藤 嘉璋
生協の合併の是非をめぐる「争論」の2番手に広島大教授の田中秀樹さんが登場します。田中教授の県域生協・生協の規模論や事業連合論は多くの点で私も同意できました。購買の協同である購買生協は「規模の経済」(と運動の統一)を求め県内合併で県域生協となり、さらに事業連合づくりとなったこと、「規模の経済」は業態によって違うということの指摘は正しいと思います。しかし、事業連合問題では納得できない点があります。
事業連合について田中教授は「単協主権で単協の事業のいくつかの機能については基本的に連合で展開しようということですから、商品機能が中心になる」として、店舗運営機能までもつことになると「チェーン本部を事業連合が持つことになり」それは「本来の事業連合ではない」「合併(する方)が合理的になる」と主張されています。
前回の稿の冒頭で大友さんの本「生協の持続的発展を願って」を紹介しましたが、彼はそこで他のスーパーが成功させているコーペラティブチェーンの例などを紹介しながら事業連合における店舗事業のあり方を論じています(それらの所論はこのブログに掲載されています)。田中教授のいう「本来の事業連合」は「単協主権のもとにある」ということだと思いますし、私も最終的な権限と責任を単協が持てないような組織は事業連合ではないと考えます。しかし、事業連合での店舗機能がコーペラティブチェーンでなくレギュラーチェーンに近いものであっても、即「合併」とはならないやり方はあると思います。

斎藤 嘉璋

 生協の合併の是非をめぐる「争論」の2番手に広島大教授の田中秀樹さんが登場します。田中教授の県域生協・生協の規模論や事業連合論は多くの点で私も同意できました。購買の協同である購買生協は「規模の経済」(と運動の統一)を求め県内合併で県域生協となり、さらに事業連合づくりとなったこと、「規模の経済」は業態によって違うということの指摘は正しいと思います。しかし、事業連合問題では納得できない点があります。
 事業連合について田中教授は「単協主権で単協の事業のいくつかの機能については基本的に連合で展開しようということですから、商品機能が中心になる」として、店舗運営機能までもつことになると「チェーン本部を事業連合が持つことになり」それは「本来の事業連合ではない」「合併(する方)が合理的になる」と主張されています。
 前回の稿の冒頭で大友さんの本「生協の持続的発展を願って」を紹介しましたが、彼はそこで他のスーパーが成功させているコーペラティブチェーンの例などを紹介しながら事業連合における店舗事業のあり方を論じています(それらの所論はこのブログに掲載されています)。田中教授のいう「本来の事業連合」は「単協主権のもとにある」ということだと思いますし、私も最終的な権限と責任を単協が持てないような組織は事業連合ではないと考えます。しかし、事業連合での店舗機能がコーペラティブチェーンでなくレギュラーチェーンに近いものであっても、即「合併」とはならないやり方はあると思います。

店舗問題だけでなく商品問題であっても、杉本教授は事業連合は組合員にとって「重層的な構造」であり、合併・単一化した方がいい面があるのでは?と問題提起をしています。それに対し田中教授は、それが県域を超える「広域・SMチェーン合併」である場合、その「単協自体のガバナンスが成立するのかどうかが問題になる」と指摘しています。「組合員の参加やガバナンスは後で考えよう」となることを批判していますが、私もそう思います。
生協の適正規模の問題では若林教授と違い、食生活圏の地域性や行政との関係を重視し広域化に慎重であり、全国単一化などは無理な話だとしています。(全国単一化については私は前回書いたようにイギリスなどの例は参考にならないし、すべきでもない、そもそもそんなことを「争論」にしていることが疑問です。)
田中教授は「事業や業態の論理」を重視し、「組合員組織は後追いにする」かっての急速成長路線が今もあるとして「組合員軽視のエリート主義的な考え方が生協陣営、特に大学生協出身者のところで一貫して根強い印象をもっています。」と述べています。コープさっぽろなどの急速成長路線の実質的な総括がないという批判ですが、大学生協出身者の一人として、そのように受け止められる(規模拡大を優先価値にしている)現状を残念に思います。
田中教授は最後の方で「購買協同と福祉協同の融合」を強調されています。高齢化が進み福祉介護のニーズが高まるなかで、いま合併を進めようとしている首都圏の3生協もその分野での取り組みは強めてきています。教授は「福祉協同」の対象は人間そのものなので「直接姿がよく見える小規模な協同」だとし、購買型協同の「大きな協同が小さな協同を内包する」ことの必要性を主張しています。また、そのような福祉の協同を強めるためにももう一度、かっての班にかわる基礎組織の構築と地域コミニティづくりへの関与の強化を訴えています。私もまったく同感です。
 しかし、広域合併ありうる論の若林教授も事業面でも「合併してどこを統一してどこは多様性にするか、マネジメントのスキルの水準は難しい」と言っていますが、組合員活動、とくに行政や地域諸団体との関係が深い福祉などの活動で、それぞれの地域で社会的に役に立つ活動ができるか心配です。
 さらに「争論」の広がりを
 県域超えの広域合併が進みつつある今は杉本教授が述べているように日本の「生協はあらたな段階に入りつつある」のであり、この特集で取り上げている県域超え広域合併や事業連合のあり方などはもっと早い時期から「争論」が必要だったと考えます。今後の日本の生協のあり方に大きな影響をあたえる問題にもかかわらず、不思議なことに日本生協連はこの問題を論議しようとせず、当事者も組織内論議の域を出ようとしませんでした。そのため、組合員だけでなく取引先や行政や諸組織など多岐にわたっている利害関係者から「どうなるの?何を考えているの?」の質問は私などにもいろいろ出されています。
そんななかで「くらしと協同」が今回の特集を組んだことを高く評価したいと思います。
たまたま、この稿を書いているときに「世界」11月号の「協同が社会を変える」特集も読みました。そこで内橋克人氏も書いているようにICAは「世界経済の行き詰まりのなかで市場原理主義の克服、そのための運動の新たな展開」をうたい、国連もそれを期待して国際協同組合年を設定しました。内原氏がいうように生協は単なる「利益共同体」ではなく「使命共同体」だと思うので、広域合併などの問題を考える場合もその使命―組合員と社会のために何をするのか、何をめざすのかを常に基準にすべきだと考えます。「規模の経済」の論理や「事業連合と単協の機能や運営の重複性としんどさ」などだけでなく議論すべきことは多くあると思います。
くらしと協同研究所の皆さんはじめこのブログを読まれた生協関係者の方などの「争論」
を期待します。

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コメント


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総代として

組合員、末端で生協の仕事をしている立場、そして8月からは総代として合併について考えてきました。
合併に向かう理事会のやり方はとても生協とは思えず、もう生協ではなくなりたいのではないでしょうか。
今、人と人との関係が希薄になり、情報も大企業をスポンサーに持つマスコミからのものが多くなっています。
人と人とのコミュニケーションや地をはうような情報が重要な時に、大きくなってスーパーのようになっていくことが、強くなることのようには思えません。
そしてすごく問題なのが、生協の理念とやっていることがバラバラで現場の人間が生協がどこに向かっているかわからないことです。
現場、総代の集まり、両方を見てめちゃくちゃだと思いました。

地区総代会の全体会での発言の時間をなくしてしまったし、分散会でも総代が十分に発言の時間があったとは言えませんでした。
総代にいかに発言させないかと考える理事会が運営しているなかで、どうやって自分の考えを総代に伝えるかというのが、今までの私のテーマでした。
しかしそのやり方も疲れました。

今日、秋のコープミーティングに参加して、2週間後に臨時総代会です。
理事会のやり方でできる範囲で自分の考えを最後まで伝えて、その結果は受け止めるしかないと思っています。
今年になってからの経験は今までにないものであり、とても勉強になりました。
そして、このブログがなかったら結果がどうでるかは別として、ここまでの動きはとれませんでした。
このブログに心から感謝します。

シェル | URL | 2012年11月01日(Thu)05:13 [EDIT]


生協の名を借りた企業

くらしと協同の合併特集号を読みました。
巨大生協に向けてのただ中にいる組合員です。生協の理念とは?を考えさせられました。
組合員組織を後回しにして、事業優先の合併をごり押しする理事会トップのやり方に、生協の未来はあるのでしょうか!
私は、生協の名借りた企業だと思っております。あくまでも事業優先、組合員は顧客でいいのです。なまじ口出しをされると困るですね。
地域総代懇談会・コープミーティング、地域総代会議と開催されましたが、ゆっくり議論する時間はありませんでした。

組合員組織は後からゆっくり話し合いをするとか…数年をかけて。
組合員は待ってくれますかね。
今でも組合員は生協をスーパーやコンビニと同じに思っています。
「私たちの生協」「私の生協」は遠い昔になりましたね。




木瓜 | URL | 2012年11月01日(Thu)23:21 [EDIT]


色々有り難うございました。

ちばコープ、さいたまコープ、コープとうきょうの3生協の組織合同(合併)は、昨日11月16日、臨時総代会において可決されてしまいました。
ただ、何のための合併なのか?疑問が残ったままです。
形振りかまわず合併に突き進んだ理事者側の姿が浮き彫りになりました。
陰からのお力添え有り難うございました。(このブログで元気を頂く事が出来ました)

これから組合員組織や組合員活動のあり方に向けて、一歩一歩歩んでいきたいと思います。

木瓜 | URL | 2012年11月17日(Sat)17:22 [EDIT]


総代になって頑張ってくださった皆さんに敬意を表します

さいたまコープから「重要なお知らせ」のハガキが届きました。11/16の臨時総代会で3つの生協の合併契約書を承認したとのことです。あまりにも素早くハガキが届いたことに違和感を感じました。決定ありきでハガキの準備も並行してすすめていたのでしょう。
コープとうきょうとちばコープが解散し、さいたまが存続して合併後の新しい生協「生活協同組合コープみらい」になるということで、出資金の1口いくらになるかが違っているのが1口500円で統一されて継承されるらしいので、そのあたりを早く知らせないといけないという判断があったのかもしれません。
この記事でご紹介されている田中秀樹教授が、「組合員軽視のエリート主義的な考え方が生協陣営、特に大学生協出身者のところで一貫して根強い印象をもっています」と指摘されていますが、エリートのリーダーがやたらに経営体としての存続の危機感をあおり、強引な組織変革をすすめているように私も感じています。
経営体として生き残ったとしても、人間が地域で暮らしてともにいろいろなことに取り組むことへの役割発揮が普通の企業のイメージづくりくらいにしかできず、組合員や職員の活動参加がほとんどないのであれば、協同組合として存続しているとは言いがたいように思います。
1週間に1度の宅配を利用するにはいろいろな面倒もあり、それでも生協から買いたいという意欲が維持できるようにするには、自分たちの声が届く組織なのだから支えたいという気持ちをもった生協ファンの組合員でいられるかどうかにかかっているのではないかと思います。
合併が決まってしまった以上、実際の地域での組合員組織運営や活動の組み立てを協同組合らしくすすめていけるよう願ってやみません。

さいたまコープの永年組合員のひとり | URL | 2012年11月24日(Sat)01:58 [EDIT]


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